「木は腐るから」と躊躇されているお客様や、実際に床板が抜けてしまって「デッキはもう作らない」など、よく耳にする話です。最近では耐久性の高いハードウッドを使用したウッドデッキが主流となっていますが、そのような材の性質や、その特徴を活かす施工方法については、一般的にまだまだ知られていないのが実情だと思います。
仕事柄このような痛みが出ているウッドデッキをよく見かけるのですが、まず始めに腐食の進んだウッドデッキはとても危険です。
床板にフカフカした感触が出てきたら使用を控えてウッドデッキ専門の業者にお問合せされることをお勧めします。
一般的にソフトウッドに分類されるレッドシダーやSPF材などで制作されたウッドデッキは、その環境やメンテナンスにもよりますが凡そ5年から10年で傷みが出始めます。
腐食の原因が木材の腐りにあるのか、白アリが発生しているのか、床材を外して確認する必要があります。面材だけの痛みであれば部分的な交換だけで大丈夫ですが、床を支える構造部分が腐食している場合は、すべて撤去することになります。
せっかく作ったウッドデッキの寿命がたった10年というのは、建物に付随する設備としてはあまりにも短いように感じます。長く安心して使用出来るウッドデッキを作るためには、デッキ材の選択と作り方が大きな選択の課題となります。一度作ったら建物と同等の寿命を持たせることの出来る高耐久なデッキ材を選択し、そしてその特性を最大限に活かす施工方法を採用する、この2点をおさえておくことが大切です。
実庭GARDEN DESIGNは、ウリンやイペなどに代表されるハードウッドのご使用をお勧めしています。
※材の詳細に関しては
をご覧ください。
また、どれだけ良い材を選択しても、施工方法によってはそれらの材が持つ耐久性を十分に生かせないデッキになってしまいます。特に傾斜地に作る場合や背の高いデッキなどは床下の土台部分の構造がとても重要になってきます。
一般的によく採用されている「はさみ束工法」のウッドデッキは金物のプレートやビスだけで構造を保つ施工方法です。この施工方法は土台部分に使用する材の量が少ないため、コスト的なメリットはあると思いますが、最も重要な耐久性や安全性においては「金物に頼る施工」という点で少し不安が残ります。
実庭GARDEN DESIGNでは、昔ながらの在来軸組工法による施工を行い、建物と同じくらいの耐久性を持たせたウッドデッキの施工をご提案しております。 仕口加工を施して木組みで繋がった土台は、何年経ってもしっかりと床を支えてくれます。
2011年の大震災で、こちら千葉では液状化により地盤の変動が大きかった地域がありましたが、この施工方法で造られたウッドデッキは、部分的に地盤が下がっても土台の大引きや束柱が全体を支えて床面は水平を保ち、全体としてきれいに形を残してくれていました。
大切なご家族の安全のために、本当に長持ちする良い素材を使用した「頑丈なウッドデッキの施工」を、選択されることをお勧め致します。